今回ご紹介するのは、印象的なモノトーンの外観をしたシンプルでモダンな住まいです。恵まれた敷地環境を最大限に生かすため、開放的なテラスや景色を切り取る開口部を南面と北面にそれぞれ設置し、2種類の異なる雰囲気の眺めを楽しめることもこの家の大きな特徴です。このプロジェクトは富山県を拠点に活動している有限会社 法澤建築デザイン事務所によって手掛けられました。一体どんな様子になっているのでしょうか?さっそく詳しく見て行きましょう!
シャープな切妻屋根のとんがり具合と、モノトーンの外観が目を引き、シンプルながらも特徴的なデザインをしたこの住まい。敷地は道路に面したこの北側から富士山をのぞめるという恵まれたロケーションにあります。敷地のすぐそばに広い道路が走っているため、車などの行き来する騒音や通行人の目線などプライバシー面を考慮し、1階部分には大きい窓は設置していませんが、2階部分に大きな開口部を、屋上に開放的なテラスを設けていて、眺めが楽しめるように計画されています。
こちらは南側からの外観ですが、目の前にはため池のある緑豊かな風景が広がり、先ほどの道路側と比べると同じ住まいでも2つの異なる景色が楽しめる周辺環境であることが分かります。またこの角度から見ると、住まいの建物は実は切妻屋根を持つ大小の家型のボリュームが2つ連なったフォルムをしていることにも気が付きますね。外壁には清々しい白、屋根の部分は黒と、モノトーンのコントラストによって、切妻屋根の存在感がよりくっきりと浮かび上がり、印象を強くさせています。
こちらは生活の中心となるLDKの様子です。キッチンはカウンターがセミオープン型の造りとなっていて、物が多くなりがちなキッチン特有の生活感は程よく隠しながら、食事の支度などで台所に立っている際はリビングや外の様子を眺めることが出来ます。クールなモノトーンの外観とは対照的に、室内インテリアは白とナチュラルを基調としたシンプルで心地よい雰囲気でまとめられ、ため池側に大きな開口部が設置されています。このLDKに快適な自然光の明るさを届けると共に、自然の景色が楽しめ、リビングでくつろいでいる時も、ダイニングで食事をしている時もリラックスした気分で過ごせそうですね。
こちらは2階の室内の様子です。2面に大きな開口部が設置され、一つはピクチャーウィンドウの様にため池の眺めを切り取り、風景画を飾るような雰囲気で外部の景色を暮らしの中に取り込んでいます。もう一つはテラスに面し気軽に室内と屋外を行き来できるようになっています。2つの窓のおかげで部屋のスペースに視覚的な奥行きが生まれ、より広々と感じられますね。また、階段下のスペースや段差を上手に活用し、異なる大きさの収納スペースを造り付けているのも特徴的です。