程よい距離感のある和モダンの二世帯住宅

Michiko JUTO Michiko JUTO
縁の繋がる家, 築紡|根來宏典 築紡|根來宏典 Maisons modernes Pierre
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核家族化が進む中、世代の異なる家族が一緒にあるいは近くに住む楽しさや豊かさを再発見する住まいを紹介します。設計を手がけたのは根來宏典建築研究所で、実家の隣に計画された若い子世帯とその両親のための和モダンな二世帯住宅。庭を介して祖父母が住み続ける実家とも繋がる大家族のための賑やかな住まいです。

自分好みのテイストをエッセンスとして加える

もともと貸し駐車場であった土地に建てられたこの住宅は計画の際に、地域の人たちが引き続き利用できるように駐車スペースを確保し、計7台分のスペースを道路側に配置しています。駐車スペースとの境界は海好きの奥さんのために沖縄特有の花ブロックを特別に取り寄せ、優しい雰囲気のあるアプローチを演出しています。くの字に設けた天然石のアプローチの途中に飾ったシーサーが大事な家を守っています。

ほっこりする縁側が繋ぐ2世帯

ゆったりとした敷地に計画されたこの二世帯住宅は、玄関を共有した程よい距離感のあるプランを採用。25mの長さの雁行する縁側を介して両世帯が繋がり、さらに庭を隔てて存在する実家との交流も図れる大らかな雰囲気が印象的です。落ち着いた色合いの木板張りの壁を随所にあしらい、飴色の軒天とともに自然素材の温かみを感じさせる外観です。

吹抜けとハイサイドライトで作り出す開放的なLDK

こちらは子世帯のLDK。大きな2層分の開口によって十分な採光を取り入れると共に空への広がりと庭との繫がりを作り出しています。吹抜けのあるリビングには存在感のあるお洒落な薪ストーブを設置。家族が自然と集る心地良いくつろぎの場になっています。ソファの位置はテレビの前でなくあえてストーブと庭の方向に。壁には一部手作りのタイル、天井は優しい風合いの無垢の栂を採用し、こだわりのある内部空間を演出しています。

ディテールにこだわった万能な和室

キッチンから続く小上がりのある和室はわずか2mの天井高で落ち着いた雰囲気が印象的な多目的に使える空間です。また細部にまでこだわったデザインも魅力的。必要に応じて引き込みタイプの障子を閉めれば独立した居室にもなる和室は、キッチンから昼寝する子どもの様子を伺うこともでき、とっても便利。モダンな琉球畳を4枚中央に敷き、周囲は名栗という仕上げの縁甲板で囲んでいます。市松模様の襖がアクセントになったお洒落な和室です。

家族の気配を感じられるプランとデザイン

小さなお子さんが3人いる家庭なので、家事をしながらでも子どもたちの様子が見られるプランはありがたいですよね。階段を行き来する子どもたちを眺められる位置にオープンタイプのキッチンを配置しています。天井の高さによってメリハリを作り出すLDKは、家全体と緩やかに繋がりさらに視線は庭へと伸び、開放感も感じられます。また大家族のため収納ペースが大事になってきます。そこでLDKの壁一面に造作で棚を設置。他にも壁のニッチを利用した収納スペースをあちこちに確保しています。

程よい距離感と交流を作り出す外部空間

天井は 焼竹網代。掃き出し窓を開けると縁側とフラットに繋がります。親世帯まで続く縁側を介して程よい交流が生まれる楽しい住まいです。また建物を雁行させているので、視線が交わることを防ぎ、家族ながらもプライバシーを尊重したプランを採用。正面には親世帯の和室が見えます。「大きな開口のある旭川の家」も庭を介して実家と繋がる和モダンな住宅です。是非ご覧ください。

大家族のための大らかな住空間

子世帯の2階のホールには吹抜けに面してファミリーデスクを設置。木張りの傾斜する天井に包み込まれる大らかな室内は、吹抜けやインナー窓による上下階の連続性や大きな開口越しに取り込む実家の眺めなどによって、世代を越えた家族と程よい距離感を持って暮す豊かな空間を作り出しています。カウンター下には膝がぶつからない位置に棚を設置。地窓のような光の演出も兼ねて下部は浮かせています。スペースを最大限に利用しつつ機能性を重視したアイデア、是非参考にしたいですよね。

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