まるでお殿様の籠があるような家!ユニークなコンセプトのリノベーション

K.Matsunaga K.Matsunaga
豊洲プロジェクト『駕籠(kago)』, 株式会社しあわせな家 株式会社しあわせな家
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ユニークで大胆なコンセプトのもと、思い切り遊び心を持たせられるのがリノベーション。限られたスペースや、制限が多いからこそ、逆手にとって発想を形にしてしまうのが面白さにつながります。古いから、狭いから、できないから、という視点ではなく、中古物件やマンションなどの空間だからこそできることにチャレンジしてみるのもおすすめです。今回ご紹介するのは、株式会社しあわせな家による「駕籠(kago)」と名前のつけられたリノベーションプロジェクト。お殿様が籠の中から豊洲の発展を眺めるイメージ、というユニークな発想のもと、唯一無二のオリジナル住宅ができあがりました。

Before:改装前の室内の様子

昔の物件にありがちな、畳の部屋にダイニングキッチンで繋がる間取り。フローリングが好まれる現代においては、住まいにくいスタイルです。

Before:改装前のキッチン

隠れて孤立したような場所にあるキッチン。コンパクトなスペースで使いにくさがあり、昼でも照明が必要な位置がどんよりした空間を作っていました。

After:使いやすさが向上したキッチン

限られた空間だったため、セパレートタイプのキッチンへ仕様変更がなされました。使いにくい吊り戸棚は無しにして、片方は対面型でほかのスペースとつながりのある開放的な空間に。マンションの構造を生かし、天井をできるだけ高くあげ、コンクリートの仕上げをむき出しにしあげることでモダンでインダストリアルな新しい雰囲気が生まれています。動線が短く、限られた空間ながら2つ使える台があることでコンパクトながらもとても使いやすいキッチンに仕上がりました。

After:壁一面の造作シェルフ

めいっぱい確保された壁面は、収納やアート性を兼ねた造作シェルフが設けられています。テレビや本、リビングの細々したものなどが一目瞭然に収納でき、コンクリートで無機質なインダストリアルインテリアに遊び心を加える役割も担います。ランダムに分けられた仕切りはリズムを生み出し、よりモダンさのある演出ができるように。照明のライトアップ効果で、まるでセレクトショップのような雰囲気にも見えます。床から浮かせるように距離をとることで、スマートで圧迫感を生み出さないような工夫がなされました。

After:「お殿様の籠」をイメージしたスペース

今回のプロジェクトのキーとなる、「お殿様の籠」の空間です。低めの建具に、宙に浮いたスペースには間接照明が埋め込まれムーディーな雰囲気に。昼も夜も目に楽しい、ワクワクするスペースです。建築家のユニークなアイデアをもとに、遊び心たっぷりの空間で毎日が楽しくなるような家づくりを計画できるのはリノベーションならではの楽しみの一つとも言えるでしょう。小さな空間ながらも、素材やディテールにはこだわりが感じられます。

After:動線にもコンセプトを加えたプラン

遠くから眺めると、ぐんと広々としたフロアであることがわかります。玄関から「お殿様の籠」を通り、斜めにリビングに繋がる動線は、運河をイメージしているとのこと。そこから、籠の中のお殿様が豊洲の発展を眺めている、というなんとも面白い設定があります。籠の中は、約3畳のマルチに使える空間です。リビングに向かって腰掛のように使っても、書斎のように一人になる空間としても、のんびりくつろいでもOKの心地よい場所。物件の古さや現実感を和らげ、モダンな空間を演出するまさにユニークな家として見事な役割を果たしています。

【リノベーションについては、こちらの記事でも紹介しています】

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