ナチュラルインテリアで家で外を楽しむ？！

ナチュラルインテリアと聞くと、お部屋の中だけでのカスタマイズのように感じますが、外的要素を上手に取り込むことも一つの手段。こちらは大阪の建築家・arbolの手がけた住宅です。この内装からは、とても住宅地の真ん中に建つ物件とは思えないのでは？壁と居住空間の間に中庭をつくり、木を植えることで、屋外を感じさせるという手法が取り入れられています。中庭自体は広さがないにも関わらず、窓越しに見える景色に閉塞感がないのは、壁のほとんどがガラス張りだからでしょうか。見渡す限り木の質感が感じられるのが心地よい空間です。

Photo: Yasunori Shimomura

自然が近い空間で、大きく視界が広がると、思わず目前に広がる景色に見入ってしまいますが、こちらのお宅では、いろんな角度からそんな気持ちになれそうかも？！五つの小屋を連ねる形で構成された家には、あちこちに大きく開かれた窓があり、そのそばには植木があったり奥には山や森の景色が広がっていたりと、自然が間近に感じられる空間となっています。ともすれば、家の中にいながらも、まるで外にいるかのようにも感じられそうな家は、まさに自然とつながる気分を味わえる空間と言えそうです。

Photo: 高野友実

部屋の天井が高いと、屋外にいるかのような開放感が得られたりしますが、こちらのお宅ではまさにそんな気分が味わえそう。白い壁と明るい色合いの無垢材の天井や梁で構成された室内は、高い天井に加えて天窓が取り付けられているため、気持ちがよいほど日が差し込みます。内装が明るい色なので、光をより強く感じられる仕掛けです。二階にリビングを配置したからこそ実現できる、開放的な空間。淡い色で構成されているため、大きな観葉植物が映えますね。

天窓などの仕掛けは、マンションでは難しいですが、集合住宅には集合住宅なりの似合うナチュラルインテリアがあります。こちらのお宅はウッディテイストで統一された家具が、優しくあたたかい空間を作り出しています。ソファ下のラグやカーテンは茶色、ソファはモスグリーンとアースカラーでのコーディネートでしっくりとまとまりが。棚奥の壁は濃紺に塗られていますが、寒色は後退色で奥に引っ込んで見えるため、空間を広く感じさせる効果があります。色の効果で、広々ゆったりくつろげそうですね。

住宅地の真ん中に家を建てるときに、隣接する家との兼ね合いを考慮に入れて作るように、窓の向きや日当たりを考えることは大切です。周囲の環境とプライバシーの確保がうまくクリアになると、気持ちがよいほど開放的な部屋作りが可能になります。例えばこちらの浴室。浴槽のすぐそばがガラス張りになっていますが、窓の外には大きな木が生い茂っているため、本来ならば外から隠したい空間ですが、見通しのよいまま木の緑を眺めながら湯船に浸かれそうですね。最高に気持ちよさそうです！

賃貸物件では、木を模したラミネートのフローリングがあったりしますが、やはり天然素材、木のフローリングはあたたかみもあって、とても気持ちの良いものです。近年中古マンションのリノベーションが増えているようですが、その時にも手軽におしゃれさをアップさせることができるのがフローリング。パ―ケットフローリングと呼ばれる寄木でおしゃれな模様を施す技法で、色合いの異なる木を組み合わせて、例えば床を市松模様のようにしてみたり、斜めのストライプにしてみたりと、いろんな風に遊べます。こちらのお宅ではヘリンボーンになっていて、空間に動きを感じますね。